2020年分の確定申告(還付申告)を e-Tax で終えました。今回は、毎年恒例の寄附金控除と医療費控除に加えて、”複業”収入の申告により還付される(戻ってくる)税金が例年より多くなりそうです。

2ヶ所から給与を受け取っていても年末調整されるのは片方だけ

2020年はクミタテル株式会社の設立とともに代表取締役に就任し、親会社のIICパートナーズの取締役との兼任となりました。これにより2ヶ所から給与を受け取り、それぞれで所得税を源泉徴収されることになったわけですが、こうした場合、年末調整で税金が戻ってくるのは1ヶ所(主たる給与)だけで、もう1ヶ所(従たる給与)では年末調整が行われません

また、主たる給与と従たる給与では源泉徴収額を計算するための表が別に定められており、従たる給与のほうが割高になっています。ですので、確定申告をしないと本来納めるべき税金よりも多く払い過ぎたままになってしまいます。

試しに従たる給与を入力せずに還付金額を出して比較したところ、従たる給与から源泉徴収された所得税は本来の金額よりも25%以上多い(その分確定申告で戻ってくる)計算になりました。
※あくまで個別の事例です。

なお、従たる給与についても源泉徴収票は発行されるので、Web上でその記載どおりに入力すれば申告書を作成できます。
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"副業"の執筆料は雑所得で申告

2020年は、給与収入とは別に、個人でWebメディアの記事の執筆依頼を受けて原稿料の収入がありました。こちらは「給与所得」ではなく「雑所得」として申告しました。同じ原稿料収入でも、執筆を本業としている個人事業主の場合は「事業所得」として申告することになるでしょうが、副業による臨時収入的なものは雑所得の扱いです。

実際、雑所得の入力フォームには種目として「原稿料」の選択肢が用意されており、「業務に該当」を選択して申告します。
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記事原稿の発注元の会社からは、原稿料の10.21%相当を源泉徴収税額として差し引いた額が振り込まれており、これを差し引く前の金額を「収入金額」に、差し引かれた金額を「源泉徴収税額」に入力します。必要経費については今回の執筆にあたっては特に発生しなかったのでゼロです。

「所得の生ずる場所」と「報酬などの支払者の氏名・名称」には、それぞれ発注元の会社の住所と会社名を入力し、雑所得については入力完了です。

試しにこの雑所得がなかったとして出した還付金額と比較してみたところ、雑所得を入れたほうが還付金額が減る結果になりました。つまり、10.21%の相当の源泉徴収では本来納めるべき税額に足りないため、その分が還付金額が差し引かれたということですね。
※あくまで個別の事例です。

ちなみに、給与収入が1ヶ所のみで年末調整が行われており、雑所得が20万円以下で他に収入がなければ確定申告しなくてもよいことになっています。今回、原稿料の総額は20万円未満でしたので、そこだけ見れば確定申告する(追加の税金を払う)必要はありません。

しかし今回のケースでは、上記の通り2ヶ所から給与収入があることと、そもそも確定申告をしなければ寄附金控除(ふるさと納税含む)や医療費控除を受けることはできません。雑所得を含めてすべて申告を行うことで、全体として所得税の還付を受けられる結果となっています。