前の記事に書いたとおり、我が家ではiDeCoやNISAで積立投資を行っています。コロナショックを受け、今年に入ってからの3ヶ月で保有している有価証券の評価額がどれくらい下がったのか、確認してみました。

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上のグラフは元本を100としたときの評価額の変化を口座種類別に表したものです。口座を開設している金融機関のサイトとマネーフォワードのデータをもとに集計しました。なお「NISA等」には課税口座を含んでいます。

まずiDeCoに関しては大半を内外の株式で運用しているので一番影響が大きく、3ヶ月で24%のマイナス。累積収益はまだプラスですが、だいぶ削られてしまいました。

NISAも運用のほとんどは株式ですが、課税口座で米国債の個別銘柄を保有しており、これがマイナス幅を抑えて口座全体では13%のマイナス。ただ累積では元本割れとなりました。

一方、債券が中心のジュニアNISAは3%のマイナスにとどまり累積収益はほぼゼロ。3つを合わせた合計では12%のマイナスで、累積収益はわずかにプラスを確保しているという状況です。

次に、商品(銘柄)別に3ヶ月のリターンをまとめてみました。モーニングスターとマネーフォワードのデータをもとにしています。主に投資対象としている資産種類で色分けし、比較の参考指標として市場インデックスも入れています(グラフを斜線で表示)。
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外国株式(および世界株式)のインデックスファンドのリターンはほぼインデックスどおり、中小型と新興国はマイナス幅が大きくなっています。これに対してセゾンと農林中金のアクティブファンドは相対的にマイナス幅が小さく、特に「おおぶね」は日本株を含めた株式系のファンドの中で最もマイナス幅が小さくなっています(それでも▲14.6%ですが)。

詳細な要因までは分析できていませんが、業種別組入比率を見ると「生活必需品」が21.3%と高く(ニッセイのインデックスファンドでは8.5%)、コロナの影響を抑えられているのかもしれません。(注:比率は2020年2月末基準の運用レポートより)

日本株式についてはいくつかの個別銘柄とアクティブファンドのみ保有していますが、相対的にリターンが高かったのがひふみです。ひふみは2月末の時点で現金比率を3割程度にまで高めており、マイナス幅を抑える一因となっています。

REIT(不動産投資信託)については、リスク・リターンのイメージとして株式よりも低めに図示されることもありますが、この3ヶ月に関しては株式よりも下がり幅は大きく30%近いマイナスです。リスクの大きさは株式と同程度と考えておくのがよいかもしれません。

最後に、債券についてはプラスマイナスゼロ前後で、外国債券についてはややプラスになっています。特に米国債は金利の急低下で10%以上のプラスとなりました。リーマンショックのときは外国債券のリターンも大きく下落してリスク分散が機能しませんでしたが、今回に関しては株式のマイナスをいくらか相殺する結果となりました。

というわけで、一言でまとめれば「株式やREITのファンドはあっという間に3割くらいは下がるよ」ってことですね。新型コロナウイルスの終息の見通しはたっておらず、株価の回復にはしばらく時間がかかる可能性も十分にあります。さらに大きな下落がないとも言えません。しかし長期の積立投資を前提に考えれば、それだけ相対的に安い値段で買い続けることができ、回復時には大きなリターンを得ることができます。

<参考記事>


最悪なのは、今のように大きく下落したタイミングでまとまった金額を売却(現金化)せざるを得なくなったときです。損失が確定し、その後相場が回復してもリターンを得ることができなくなります。受け取りの時期を見据え、株式から債券、現預金へのシフト(取り崩し)をどのようなスケジュールで行っていくかが重要になります。

<参考記事>

もう1つ重要なのは、株価が大きく下落するときは経済環境も悪化しており、自分自身の収入も減少する可能性があるということです。積立投資を続けたくてもその余裕がなくなったり、積み立てた資産を切り崩さざるを得なくなったらどうしようもありません(ただしiDeCoは60歳まで引き出せず、できるのは掛金を止めることだけ)。

まとまった資金がなくても積立投資は始められますし、始めたらよいと思いますが、その場合は余裕資金をすべてリスク資産(株式など)への投資に回すのではなく、並行してある程度は貯蓄に回しておきたいところです。そうすることで今回のような状況になっても投資を継続することができ、最終的に長期投資の果実を得ることができるでしょう。