昨日、第7回の企業年金・個人年金部会が開催されました。メインの議題は確定拠出年金における加入者拠出(企業型DCのマッチング拠出とiDeCo)で、拠出限度額や加入対象などについて議論が交わされたようです。

事務局(厚生労働省年金局企業年金・個人年金課)から提示された論点は、基本的に第6回までの会合で聞かれた意見に沿ったものでした。しかしこれに関しては論点のすり替え?という感じを受けました。
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関係者へのヒアリングの中で出ていた要望は、外国籍人材の雇用が増加する中で、退社、帰国時に中途引き出しができないことで支障が生じるケースが増えており、例えば一定の課税を条件に中途引き出しを可能とする選択肢を検討すべきというものです。

しかし今回提示されたのは、日本国籍を持つ者が外国に居住することとなった場合に、現状では日本の厚生年金に加入していない限りは確定拠出年金にも加入できないところ、iDeCoの加入対象に国民年金の任意加入者を加えることで、確定拠出年金の積み立てが継続可能となるというものでした。

これはこれで意味のあることだとは思いますが、厚生労働省としては外国籍社員の中途引き出しのニーズに対応する意思はないということなのでしょうか。(ちなみに、厚生年金については外国籍の人が帰国した場合に脱退一時金を請求できる仕組みがあります。)



現状だと、国籍に関係なく社員を雇用して処遇しようと考える企業にとって、60歳まで引き出せない確定拠出年金は帰国の可能性が高い社員に不利な制度となってしまいます。したがって、こうした社員には前払いとの選択肢を設ける等の対応が必要になるでしょう。