先月の話になりますが、Twitterを見ていたらこんな人事制度マトリクスが流れてきました。

様々な人事制度が金銭・非金銭と安心・挑戦の二軸でまとめられており、こういう見方もあるんだなーと参考なりました。退職金については左下(金銭-安心-長期)に位置していますが、401k(確定拠出年金)については非金銭のほうにもまたがっており、投資教育やマッチング拠出などが考慮されているのだと思います。

確かに人事制度としての退職金・企業年金制度の位置づけは基本的には上記のとおりですが、少し枠を広げて雇用の出口に関連する様々な仕組みをマッピングすると、以下のように広がりをもったものになります。
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しかし「安心」と「挑戦」は必ずしも相対するものではなく、表裏一体と考えることもできますね。例えば、
  • 定年延長で65歳まで雇用が確保され、なおかつ退職金制度もあることで、短期的な成果にこだわらずに挑戦的な仕事に取り組むことができる。
  • 定年後は企業年金で一定の収入が確保されるから、再雇用ではなく別の道に挑戦することができる。
  • 退職後の新たなキャリアへの挑戦を支援する仕組みや文化があることが、将来に対する不安の解消につながる。
といったことです。

元の記事にあるように、こうしたマッピングを行うことで、導入していない制度の必要性を検討するという活用方法もあると思いますが、同時に既にある制度をどのように解釈し、社員に伝えていくかということも、人事制度全体として有効に機能させるためには重要だと考えます。