先週の22日、第1回社会保障審議会企業年金・個人年金部会が開催されました。これまでの「企業年金部会」から改称され、委員も新メンバー5人(うち3人は面識のある方で少々驚き)を迎えて新たにスタートを切りました。

残念ながら当日の会議を傍聴することはできなかったのでどんなやり取りが交わされたのかはまだわかりませんが、資料はこちらに掲載されており、今後の議論の対象となる検討課題については以下の1枚のスライドにほぼ集約されていると考えてよさそうです。
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特に焦点となりそうなのが、主な検討課題にある「就労期間の延伸を制度に反映し長期化する高齢期の経済基盤を充実するとともに、高齢期における多様な就労と私的年金・公的年金の組合せを可能にする環境の整備など」にある(加入可能年齢、拠出限度額、受給開始可能年齢などの拠出時・給付時の仕組み)のところで、これは主に確定拠出年金を念頭に置いたものと考えられます。

これらの項目に関しては、同じ企業年金でも確定給付企業年金(DB)、企業型確定拠出年金(企業型DC)、個人型確定拠出年金(iDeCo)のそれぞれで異なっており、その概要が以下のスライドにまとめられています。
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確定拠出年金(企業型DC・iDeCo)は、例えば以下のような点でDBよりも制約が強い制度となっています。
  1. 掛金に拠出限度額がある。
  2. 60歳までしか加入(掛金を拠出)できない。(注1)
  3. 60歳より前に退職したときも原則として60歳になるまで給付を受け取れない。(注2)
注1:企業型DCでは60歳以降同一事業所で継続雇用される者については最大65歳まで加入させることが可能。
注2:通算加入者等期間が10年未満の場合、その期間に応じて61~65歳になるまで給付を受け取れない。

このうち3.に関しては、確定拠出年金は個人でも加入でき、職業が変わっても資金の積み立てと運用を60歳まで継続できる点がDBとは異なるため、条件をDBに揃える根拠は乏しいと考えますが、1.と2.に関しては改めて整理が必要でしょう。

その際、企業型DC・iDeCoという制度の区分けではなく、事業主掛金・加入者掛金という掛金の出し手によって取り扱いを整理していくほうが、事業主と加入者の双方にとって理解しやすく、使い勝手のよいものになるのではないかと思います。