この年初、ZOZO前澤社長の総額1億円お年玉が話題を呼びました。

ツイッターでフォローしてリツイートした人の中から抽選で100人にそれぞれ100万円プレゼントするというもので、リツイート数は500万件以上に達し、世界記録を塗り替えたということです。応募は既に締め切られて抽選も終わり、当選者への連絡と支払い手続きが進められているようです。

ところで、この100万円を受け取った人はこの収入に対して税金を払う必要があるのでしょうか?もし税金が発生するなら確定申告を行わなければならないことになります。退職金とは何の関係もありませんが、税制を知る上では面白いネタだと思い、取り上げてみました。

で、結論からいうと、同一年内に同じような「プレゼント収入」が他にない限りは、納税や確定申告の必要はなさそうです。

この問題を考えるうえでのポイントは、100万円のお年玉が「所得税」と「贈与税」のどちらの対象になるかということです。国税庁のタックスアンサー「贈与税がかかる場合」の項目には以下のように書かれています。
贈与税は、個人から財産をもらったときにかかる税金です。
会社など法人から財産をもらったときは贈与税はかかりませんが、所得税がかかります。

つまり、お年玉が個人から受け取ったものであれば贈与税の対象となり、法人から受け取ったものであれば所得税の対象となるということです。今回ケースでは、あくまで前澤社長個人からのお年玉ということなので、所得税ではなく贈与税の対象ということになります。

そして、贈与税については110万円の基礎控除があるため、贈与税の対象となる1年間の収入が110万円以下であれば、税金はかからないことになります。もし仮に同じような収入を別に100万円受け取ったとすると合計200万円となり、110万円を上回る90万円の部分について10%の税率がかかるので、9万円の贈与税を支払わなくてはなりません(贈与税の税率はこちらに記載)。

私は税の専門家ではありませんが、こちらの記事で税理士先生もそのようにおっしゃっているのでおそらく間違いないでしょう。

ではこれが前澤社長個人ではなく株式会社ZOZOからのお年玉だったらどうなるでしょうか。その場合は「一時所得」として所得税の対象になると考えられます。国税庁のタックスアンサー「一時所得」の項目には以下のように書かれています。
 一時所得とは、営利を目的とする継続的行為から生じた所得以外の所得で、労務や役務の対価としての性質や資産の譲渡による対価としての性質を有しない一時の所得をいいます。
 この所得には、次のようなものがあります。

(1) 懸賞や福引きの賞金品(業務に関して受けるものを除きます。)
(2) 競馬や競輪の払戻金
(3) 生命保険の一時金(業務に関して受けるものを除きます。)や損害保険の満期返戻金等
(4) 法人から贈与された金品(業務に関して受けるもの、継続的に受けるものは除きます。)
(5) 遺失物拾得者や埋蔵物発見者の受ける報労金等
今回のような「お年玉」は、このうち(1)や(4)に当てはまると考えられます。

一時所得については、50万円の特別控除額を差し引いたうえで、その1/2を他の所得と合算して税額を計算することとなっています。100万円のお年玉なら25万円が課税対象となる所得に合算されます。20万円を超えるので、給与所得者であっても確定申告が必要となります。

前澤社長がこのことを知っていたかどうかはわかりませんが、個人から受け取るのか法人から受け取るのかで税金の取り扱いはずいぶん違いますね。