1ヶ月ほど前の話になりますが、「知っておこう!介護休暇と介護休業の仕組み」という記事がジェニーに掲載されました。
知っておこう!介護休暇と介護休業の仕組み | ジェニー
あと4~5年のうちには団塊の世代が75歳以上の後期高齢者になることを考えると、親の介護のために仕事を休まなければならないケースは増えてくるでしょうから、このあたりの仕組みを知っておくのは休む本人だけでなく周囲の人にとっても大切だと思います。
さて、上の記事は、
1 介護休暇とは?
これに対して介護休業については、まとまった期間での休みとなることから、労使協定により対象外とすることができるのは「入社1年未満の労働者」「申出の日から93日以内に雇用期間が終了する労働者」「1週間の所定労働日数が2日以下の労働者」と、介護休暇よりは若干対象範囲が狭まっています。
また、有期契約の従業員の場合には以下の要件を満たすことが必要となっていますが、正社員でなくては取れないということでは決してなく、介護休業も幅広く認められている権利だといえます。
知っておこう!介護休暇と介護休業の仕組み | ジェニー
あと4~5年のうちには団塊の世代が75歳以上の後期高齢者になることを考えると、親の介護のために仕事を休まなければならないケースは増えてくるでしょうから、このあたりの仕組みを知っておくのは休む本人だけでなく周囲の人にとっても大切だと思います。
さて、上の記事は、
1 介護休暇とは?
2 介護休業とは?介護休暇との違い
3 介護離職を避けるために。介護離職の問題点
の3部構成となっていますが、2つ目の「介護休暇と介護休業」の違いがいま一つはっきりしなかったので改めて調べてみました。
介護休暇・介護休業とも、法律(育児・介護休業法)に規定された休暇・休業であり、家族の介護のために従業員の権利として取得が認められているものです。事業主は要件を満たした従業員の申請を拒否することはできません。
また、これらの休暇・休業の取得を理由として従業員を解雇したり(復職させない)、正社員から非正規社員への変更の強要、減給・降格等の不利益な取扱いを行うことは禁止されています。
つまり介護休暇は短い期間での休みであり、通院等の付添いや介護サービスを受けるための手続きの代行といった理由でも休暇を取ることができます。一方で介護休業はまとまった期間の休みであり、「2週間以上の期間にわたり常時介護を必要とする状態にある家族を介護するため」の休業と定義されています。
の3部構成となっていますが、2つ目の「介護休暇と介護休業」の違いがいま一つはっきりしなかったので改めて調べてみました。
介護休暇と介護休業の共通点
両者の違いの前に、まず共通点を確認しておきましょう。介護休暇・介護休業とも、法律(育児・介護休業法)に規定された休暇・休業であり、家族の介護のために従業員の権利として取得が認められているものです。事業主は要件を満たした従業員の申請を拒否することはできません。
また、これらの休暇・休業の取得を理由として従業員を解雇したり(復職させない)、正社員から非正規社員への変更の強要、減給・降格等の不利益な取扱いを行うことは禁止されています。
介護休暇と介護休業の違い~①期間と理由
では両者の違いは何かというと、一番大きいのは期間です。介護休暇は1年に5日まで(介護の対象となる家族が2人以上の場合は10日まで)の取得が可能となっていおり、1日または半日単位での取得が可能です。これに対して介護休業については対象となる家族1人につき3回、通算93日まで取得することができます。つまり介護休暇は短い期間での休みであり、通院等の付添いや介護サービスを受けるための手続きの代行といった理由でも休暇を取ることができます。一方で介護休業はまとまった期間の休みであり、「2週間以上の期間にわたり常時介護を必要とする状態にある家族を介護するため」の休業と定義されています。
介護休暇と介護休業の違い~②対象となる従業員
介護休暇については、労使協定により対象外とすることができるのは「入社6ヶ月未満の者」「1週間の所定労働日数が2日以下の者」に限定されており、休暇の取得が幅広く認められるようになっています。これに対して介護休業については、まとまった期間での休みとなることから、労使協定により対象外とすることができるのは「入社1年未満の労働者」「申出の日から93日以内に雇用期間が終了する労働者」「1週間の所定労働日数が2日以下の労働者」と、介護休暇よりは若干対象範囲が狭まっています。
また、有期契約の従業員の場合には以下の要件を満たすことが必要となっていますが、正社員でなくては取れないということでは決してなく、介護休業も幅広く認められている権利だといえます。
・入社1年以上であること。
・休業開始予定日から93日後~6ヶ月後の間に契約期間が満了して更新されないことが明らかでないこと。
・休業開始予定日から93日後~6ヶ月後の間に契約期間が満了して更新されないことが明らかでないこと。
介護休暇と介護休業の違い~③給付金の有無
介護休暇や介護休業の取得は従業員にとっての権利、事業主からみれば義務ということになりますが、休暇(休業)中の賃金の支払いまで義務付けられているわけではありません。多くの企業では無給扱いになっているものと思います(したがって未消化の有休がある場合は、通常はまず有休から取得することになる)。年に5日程度の休暇なら無給になっても大したことはないかもしれませんが、3ヶ月休業により無給となれば影響は大きくなります。そこで、介護休業の場合には、雇用保険から介護休業給付金が支給されることとなっています。詳しくはこちらに書いてあるとおり、原則として休業開始時賃金の67%が支給されることとなっています。
…というわけで介護休暇と介護休業の違いやそれぞれの仕組みがだいたいイメージできました(といっても私は介護休暇・休業を取得できる立場ではないんですけどね)。
ただ、こうした仕組みがあったとしても、介護というのはいつまで続くかわからないものであり、介護休業を取得できたからといってその期間内に介護が終わるわけではもちろんありません。介護休暇・休業の期間は、介護離職しなくても済むように、ケアマネジャーや勤務先と相談しながら仕事と介護を両立させるプランを立てるための期間と考えるべきでしょう。
…というわけで介護休暇と介護休業の違いやそれぞれの仕組みがだいたいイメージできました(といっても私は介護休暇・休業を取得できる立場ではないんですけどね)。
ただ、こうした仕組みがあったとしても、介護というのはいつまで続くかわからないものであり、介護休業を取得できたからといってその期間内に介護が終わるわけではもちろんありません。介護休暇・休業の期間は、介護離職しなくても済むように、ケアマネジャーや勤務先と相談しながら仕事と介護を両立させるプランを立てるための期間と考えるべきでしょう。