昨日(4月25日)、米国の10年国債利回りが3%に到達したというニュースがありました。過去の推移(例えばこちらのページで確認することができます)を見るとわかるとおり、約4年4ヶ月ぶりの高水準となっています。

ちなみに、日本の10年国債利回りは2016年2月にマイナス金利政策が導入されて以降、0.1%未満の超低空飛行が続いています(こちらを参照)。

債券の利回りが上がるということは、価格は下がるということなので、米国債を保有している投資家には評価損が生じることになります。預金の運用先に困って外債投資に走った地方銀行が損失を出しており、金融庁がかなり問題視しているようです。

私が昨年2月に購入した米国債も、今確認したところ、利回り上昇と円高の影響で7.6%の評価損になっていました。

ただ債券に関しては、デフォルト(アメリカ政府が借金を返せない状態)にならない限りは、満期まで保有すれば額面通りの金額が返ってくるので、利回り上昇による評価損は経過的なものになります。現在の為替レートだと、満期時(2029年8月)には30%近いプラスになる計算です。

DCなどで外国債券の投資信託を購入している場合は、個別の銘柄について満期まで運用されるわけではないですが、利回りの上昇が(少なくともドルベースでの)将来の期待リターン上昇を意味するという点では同じです。したがって、長期保有を前提に個人が投資している分には、利回りの上昇による評価損はあまり気にする必要はないでしょう。