2017年末時点で全運営管理機関の中で最多のiDeCo(個人型確定拠出年金)の加入者を獲得しているSBI証券(744,690人中145,070人、19.5%)ですが、企業型の総合型プランにおいても受託事業所数が3,000社を突破したようです(リリースはこちら)。

※総合型プラン:不特定多数の企業が同一の規約に加入するタイプのプラン。商品ラインナップや料金体系は同一となる。

他社があまり引き受けない数名から数十名規模の事業所からの受託を積極的に推進しているということなので、企業型の加入者数ベースでのシェアは非常に小さいと思いますが、事業所数ベースでは10%程度のシェアを獲得していることになります。

SBI証券が提供している総合型プランの概要はこちらのサイトに掲載されており、信託報酬を含む商品ラインナップの一覧や、運営管理機関等への手数料も公開されています。個人型と同レベルの情報開示ですね。他社でここまで開示している例は見たことがありません。

商品ラインナップについては数が多すぎるのが難点ですが、信託報酬の低い商品は揃えられています。手数料も他社の総合型プランと比較して低く抑えられている印象です。

小規模な事業所の場合、仮に確定拠出年金を導入しようと思っても、どこの金融機関が引き受けられるのか、手数料はいくらなのか、商品はどうなっているのか、そもそも問い合わせ窓口はどこなのか、情報を得にくい状況にあります。

大手の運営管理機関と比較すると、制度設計などの導入までのサポート内容は限られているものと思いますが、情報開示が受託者数の増加につながっている面はあるのではないでしょうか。