昨年の話になりますが、「60歳以降のマネープランと資産形成」をテーマに社内研修を実施しました。概要については当社Webサイトの生涯研修コラムに掲載していますが、一言でいうと「70歳までは国の年金に頼らない前提でマネープランを考えてみよう」ということです。

60歳だった厚生年金(特別支給の老齢厚生年金)の受給開始年齢について、引き上げが始まったのが2001年度。1940年度生まれが、60歳からフルに厚生年金を受給できた最後の世代ということになります(女性は5年遅れ、以下同じ)。この世代は、60歳定年でリタイアするのが普通だったかもしれません。

そして、その20年以上あとの1961年度生まれ以降の世代、言い方を変えると2021年度以降に60歳を迎える世代は、60歳代前半の特別支給の老齢厚生年金が完全になくなります。と同時に、企業には、希望者に対して65歳までの雇用を確保することが求められます。

実際、今でも60歳以降継続雇用を希望する社員が多数派であり、65歳でのリタイアが一般的になりつつあります。

さらに20年後、1981年度生まれ以降の世代が60歳を迎える頃にはどうなっているでしょうか?

今のところ年金の受給開始年齢のさらなる引き上げの予定はありませんが、マクロ経済スライドの仕組みにより、物価の変動を考慮した実質的な年金額は2割程度下がる見込みとなっており、同じ水準の年金額を確保するには2~3年受給を繰り下げる(受け取りの開始を遅らせる)必要があります。

平均余命のさらなる伸びにより、繰下げによる年金の増額率(現在は70歳まで年8.4%)が引き下げられることとなれば、さらに受け取りを遅らせないと同水準は確保できなくなりますから、「70歳までは国の年金に頼らない前提」はこの世代にとって現実的なものと考えてよいでしょう。

そのために、稼ぐ(働く)、貯める(貯蓄する)、殖やす(投資する)の3つをどう組み合わせて準備していくのか。生涯研修コラムの2ページ目には、研修で実際に使用した、リタイアから70歳を迎えるまでの「つなぎ資金プランシート」を掲載していますので、参考にしてもらえればと思います。