いよいよ来年(2018年)から始まるつみたてNISA。SBI証券に続き、12月26日より楽天証券でも購入商品、頻度、金額の各設定が可能となりました。これら2つの証券会社では、つみたてNISAの対象として金融庁に登録されている商品の大部分(120本以上)を取り扱っており、選択肢は豊富です。

目当ての商品がはじめから決まっていれば迷うことはありませんが、そうでないと選ぶのはなかなか大変ですね。今回は、インデックス運用の投資信託の中から、収益性重視の1本を選んでみたいと思います。
※あくまで個人の考えです。

全世界をカバーする指数を選ぶ

つみたてNISAの商品は、基本的に株式を主要な投資対象とする投資信託ですが、債券を組み込んだバランス型の商品も多くあります。しかしここでは収益性重視ということで、海外型の株式指数1本に連動する投資信託に絞ることにします。この時点で36本まで絞り込めます。

この36本について、採用している指数を全て書き出してみると、
  • MSCI ACWI Index
  • FTSE Global All Cap Index
  • MSCI World Index(MSCIコクサイ・インデックス)
  • S&P500
  • CRSP U.S. Total Market Index
  • MSCI Emerging Markets Index
  • FTSE Emerging Index
  • FTSE RAFI Emerging Index
…一口に海外株式のインデックスファンドといっても、採用している指数は様々ですね。これらの指数について、対象としている国(地域)で分類してみましょう。
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上記のように、4つに分類することができます。

このうち最も値動きの幅が大きいのは「新興国」であり、大きく値上がりする可能性を秘めていることから、収益性重視ならこれらの指数に連動する商品を選ぶという考え方もあります。しかし投資対象を新興国に限定するのはやはりリスクも大きいので、ここでは先進国と新興国の両方を広く投資対象とする2つの指数に絞ることにします。

構成銘柄に小型株を含む指数を選ぶ

残ったのはMSCI ACWI IndexとFTSE Global All Cap Indexの2つですが、この2つの違いは小型株(時価総額の小さい銘柄)を含むかどうかにあります。

大型株・中型株を対象とするMSCI ACWI Indexの構成銘柄が約2,500であるのに対して、小型株を含むFTSE Global All Cap Indexを構成する銘柄は約7,400に上ります。小型株のほうが値動きはやや大きい傾向にあり、ここでも投資対象を広くとるFTSE Global All Cap Indexのほうを選ぶことにします。

(とはいっても時価総額で見ると先進国の大型株・中型株が多くを占めているため、MSCI World Indexを含めた3つの指数は似たような推移になります。)

<ドルベースでの3指数の年別リターン(%)>
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信託報酬の低いものを選ぶ

というわけで、FTSE Global All Cap Indexに連動する投資信託に限定すると、対象となるのは「EXE-i つみたてグローバル(中小型含む)株式ファンド」と「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」の2つに絞られます。これらを比較すると以下のようになります。
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どちらの商品も株式を直接の投資対象とするのではなく、海外の運用会社が運用するETF(上場投資信託)への投資を通じてFTSE Global All Cap Indexに連動する運用成果を目指すものとなっています。

従って、信託報酬の実質的な負担額にはこれらのETFを運用する運用会社への信託報酬も加わることとなりますが、その報酬水準は非常に低い(0.042~0.11%程度)ため、トータルの信託報酬で見ても上記のとおり低い水準となっています。

これらのETFに直接投資できればさらにコストを下げることができますが、残念ながら今のところつみたてNISAの対象となっているETFは日本の株価指数に連動するものに限られています。

なお、「楽天・全世界株式」が投資対象としているETFはFTSE Global All Cap Indexに連動するものですが、「EXE-i つみたてグローバル(中小型含む)」が投資対象としているETFは別の指数に連動するETFを複数組み合わせることによってFTSE Global All Cap Indexへの連動を目指すものとなっていまする(おそらく信託報酬を抑えることが狙い)。このため、指数からのかい離が生じやすい可能性がある点に留意が必要です。

ただ両者とも運用を開始したばかりで、運用実績と指数の連動性を比較・検証できる段階ではないので、現時点で選ぶとしたらわずかですが信託報酬の低いEXE-i つみたてグローバル(中小型含む)ということになるでしょうか。但しEXE-iのほうは楽天証券では取り扱っておらず、これを購入するにはSBI証券につみたてNISA口座を開設する必要がありそうです。

ちなみに私は楽天証券につみたてNISAの口座を開いたので、楽天・全世界株式を購入する予定でいます。

なお、他の多くの金融機関でも、MSCI ACWIやMSCI World Indexに連動するインデックス商品の取り扱いはありますので、これらに投資することで上記2つの商品と近い運用成果を得られることが期待できます。

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