勤務先に確定給付型の企業年金があるYさん、会社を退職し、フリーランスとして働くことになりました。それなりに貯金はあり、共働きで一定の収入は見込めるので、企業年金からの給付はすぐには受け取らず、老後のためにとっておきたいと考えています。

しかし勤続年数が条件に満たないため、企業年金からの受け取りは「脱退一時金」となり、これを繰り下げたり年金として受け取ることはできません。でもそんなときのために、お金を一旦別の制度に移しておいて老後を迎えてから受け取るための仕組みが企業年金にはあります。

ではYさんの場合、次の3つの制度について、それぞれ確定給付企業年金の資金を移すことはできるでしょうか?

A:国民年金基金
B:
個人型確定拠出年金(iDeCo)
C:通算企業年金


ABC

…答えは次のとおりです。

A. 国民年金基金:できない
B. iDeCo:できる
C. 通算企業年金:できる

Yさんは会社員からフリーランスになるので、厚生年金の対象から外れ、国民年金に加入する必要があります。そのうえで、年金を上乗せするための国民年金基金に加入することが可能となりますが、国民年金基金には他制度から資金を受け入れる仕組みはないため、ゼロから資金を積み立てていくこととなります。

次に、iDeCo(個人型確定拠出年金)については企業年金からの脱退一時金を受け入れることができます。企業型を含む確定拠出年金の特徴の1つに、転職等の場合でも資産の持ち運びができる「ポータビリティ」がありますが、確定拠出型だけでなく、確定給付型の企業年金からも資金を移すことが可能です。

このとき、iDeCoに加入していいなければ、iDeCoへの加入と同時にiDeCoに資金を移す手続きを取ることとなります。

最後に通算企業年金ですが、これは企業年金連合会が実施している事業であり、確定給付企業年金の脱退一時金を移すことで、将来、終身年金として受け取ることができる仕組みです。但し通算企業年金はあくまで脱退一時金を将来年金として受け取れるようにするためのものであり、iDeCoのように新たに資金を積み立てていくことはできません。

というわけで、資金を移せる制度はiDeCoか通算企業年金のどちらかということになりますが、ではどっちがいいのでしょうか?

これは一概にどちらが有利とは言えませんが、2年以上前にYAHOO!知恵袋への質問に回答したものがありますので、こちらを参考にしてください。