来年(2018年)より確定拠出年金(DC)の掛金上限額の取り扱いが月単位から年単位に見直されることとなりますが、これを踏まえた厚生労働省によるQ&Aの改訂版がこちらに公表されています。

<参考記事>2018年からDCの掛金上限は月単位から年単位へ

まぁこれを見ても年単位化によってどこがどう変わったのかは見分けがつかないんですが、No.67~No.71-24の範囲が主要な改正部分となっています。

Q&Aの上位にある法令で定められた事項も含めた年単位化の詳細については、例えば、2017年10月27日に第一生命から発行された「2018年1月1日付DC法令改正内容について」にまとめられているので、こちらからダウンロードして見ていただくとわかりやすいかと思います。

この内容を踏まえると、まず企業型DCにおいては、何らかの特殊事情がない限り事業主掛金をこれまでの毎月拠出から変更するメリットは思いつきません。月によって事務が変わってしまいますし、例えば6月(前年12月~5月分)と12月(6月~11月分)の年2回拠出のケースで3月末に退職者が出た場合には、4月末までに前年12月から3月までの4ヶ月分の掛金を臨時拠出するというイレギュラーな処理が発生してしまいます。

一方で、マッチング拠出を実施している場合の本人掛金については、毎月の給与からは拠出する余裕のない従業員のために、年2回のボーナス月にまとめて拠出できるようにすることは考えられるかもしれません。事業主掛金は毎月拠出、本人掛金は6月と12月の年2回拠出というように取り扱いを分けることは可となっています(Q&A.71-17)。

また、事務ミス等により本来拠出すべき掛金を拠出できなかった場合、事後にその分を上乗せして拠出する取り扱いは現行は不可ですが(給与等で調整するしかない)、2018年からはあらかじめ規約で定めておくことによって可能となります(但し年をまたいでの繰り越しは不可、Q&A.68-1)。

同一年内においては拠出限度額は毎月累積されていくこととなりますが、転職等により年の途中で他のDC規約に移った場合はそこでリセットされることとなります(同一規約内での事業所間異動であれば引き継ぐ)。

同一規約に複数の企業が参加する連合型・総合型のプランでは、事業所ごとに異なる取り扱いとすることが可能となっていますが(Q&A.69-1)、転職先が同一規約で取り扱いの異なる事業所だったりすると、なんだかややこしいことになりそうですね…。

企業型DCにおいては法令で認められた範囲内で各DC規約において取り扱いを定めていくことになりますが(おそらくほとんどの企業では実質的な変更はないでしょうけど)、個人型DC(iDeCo)に関しては、国民年金基金連合会が定める個人型年金規約において取り扱いが定められることとなります。

10月27日付の「お知らせ」では以下のように案内されており、毎月拠出以外の方法も選べるようになりそうですが、その場合は別途書類の手続きが必要となるようです。
なお、平成30年1月より「確定拠出年金の掛金の年単位化」が施行されます。
個人型年金の掛金は、毎月、定額の掛金を拠出していただくのが基本的な取扱いとなっていますが、掛金の拠出を1年の単位で考え、加入者が年1回以上、任意に決めた月にまとめて拠出(年単位拠出)していただくことも可能になります。(平成30年2月引落(平成30年1月分)からが対象となります。)

実際に掛金を年単位拠出されたい場合は、事前に運営管理機関(受付金融機関)に対して、拠出の年間計画の書類をご提出いただく必要があります。
詳細は追って本サイト(iDeCo公式サイト)に掲載する予定です。