昨日は、午後の半日を使ってライフプランに関する社内研修を実施しました。その中のテーマの1つとして設定したのが「介護」。定年近くになってくると、自分の老後もそうですが、親の介護についても考えなくてはいけない年代になってきます。もちろん人によってはそれよりも若い年代で対応しなければならないケースもあるでしょう。

しかし介護については、実際に何らかの対応が必要な状況にならない限りは、介護にかかわる当事者との接点があまりないため、何をどう備えればいいのかよくわからないというのが実情ではないでしょうか。

厚生労働省の介護保険事業状況報告(2015年度)によると、75歳以上の人のうち30%以上が要介護(要支援)の認定を受けています。結婚していれば、実父母・義父母の4人のうちの誰かは介護が必要な状態になる可能性が高いと考えておいたほうがよいでしょう。

日本では、40歳になると介護保険の被保険者となり、介護保険料を納めなくてはなりません。そして、介護が必要な状態になったときには、介護保険によるサービスを受けることができます。

そのためには、まず市区町村から要介護(要支援)の認定を受けるための申請を行わなければなりません。申請の際に必要なものは、例えば伊丹市の場合であればこちらのページに記載されています。親の要介護認定を受ける際、本人や配偶者による申請が可能な状況であればよいですが、子(自分)が申請しないといけない状況だと、親のことを知っておかなければなりません。

但し、本人や家族による申請が困難な場合には、介護に関する相談窓口である地域包括支援センターに申請を代行してもらうことも可能となっています。地域包括支援センターは、例えば伊丹市の場合であれば、2つの小学校区につき1つの拠点が設けられています。いずれにしても、親が住んでいる地域の申請窓口や相談窓口がどこにあって申請に何が必要なのかくらいは知っておいたほうがよいでしょう。

申請後はケアマネジャーによる訪問調査などが行われ、その結果、要介護状態であると認定された場合には、ケアプランが作成され、その内容に沿って介護サービスを受けることとなります。ケアプランの作成は介護の専門家であるケアマネジャーが行いますが、それには身体状況だけでなく、本人や家族の希望、経済状況など、幅広い視点を考慮することになります。

そして、ケアマネジャーから作成したケアプランの案についての説明を受け、本人や家族の同意を得て最終的なケアプランが出来上がります。ここでも、親の希望や価値観、財産状況などを把握しておく必要が出てきます。

また、必要な介護や支援のすべてを介護サービスの中で対応できるわけでは必ずしもなく、家族による支援が必要となる部分あるでしょうから、きょうだいがいる場合などは、その分担をどうするかといったことも話し合う必要が出てきます。介護への対応のため、休業や時短勤務、在宅勤務など、働き方について会社との調整も必要になるでしょう。

このように実際に介護が必要となった時の対応を考えると、親が元気なうちに親のことをちゃんと知っておいて関係者で共有しておくことが重要であることがわかってきます。介護される立場から見れば、自分の希望や経済状況などを家族に知らせておくことが重要だということです。

そして、知っておく(知らせておく)べき内容というのは、エンディングノートに記入する内容と重なる部分が非常に多いことに気づきます。エンディングノートとは「終活」の1つであり、人生の最期を迎えるにあたって自分の希望を家族に伝えておくためのノートです。具体的な内容は、例えばこちらのページからダウンロードすることができます。

とはいえ、いきなりエンディングノートを書いてもらったり聞き取ったりするのは、親子といえども(親子だからこそ?)やりづらいでしょう。特に離れて住んでいる場合には、普段からマメにコミュニケーションを取っておくことが大切なのだと思います。