先週(6月30日)に開催された企業会計基準委員会では、マイナス金利下での退職給付会計における割引率の設定について審議が行われました。その様子はWebcastで公開されており、割引率をゼロ止めするか否かを巡って、いくつかの論点について90分近く議論が行われましたが、やはり収束させていくのは難しそうですね。

終盤のほうで、ある委員から「議論の前提として、現在の金利状況からさらにマイナス金利が広く、深く潜っていくことを想定するのかどうかで結論が分かれてくるのではないか」という指摘があり、それは確かにその通りなのかなと感じました。

マイナスがさらに深堀りされるような状況にも耐えられるような基準を作っておくべきだという立場に立てば0止めはしないという結論になるでしょうし、そのような状況を具体的に想定して基準を考えるのは難しいという立場に立てばマイナスはやはり違和感があるという結論になるでしょう。

事務局の姿勢は今のところ後者にあるようですが、資産運用やリスク管理等の業務に身を置いて普段からマイナス金利の市場と接している人と、それ以外の人では見方の違いも自ずと出てくるのだろうと思います。

参考までに、日銀がマイナス金利を導入する少し前の2015年末からの国債金利(期間10年以上)の推移は以下のとおりです(財務省の国債金利情報より作成)。

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ここ半年くらいは大きな変動はなく、マイナス金利導入直後の水準に近づきつつあります。

この状況が大きく変わらない限りは関係者のコンセンサスを得ることは難しく、長い時間をかけて議論しても、0止めすべきか否かどちらか一方の結論を得ることは期待できないように思いますね…。