総務省の統計情報サイトが使いやすくなったというニュースがあったので早速見てみました。

こちらがそのサイト。確かに従来のe-Statに比べると断然調べる気を起こさせるビジュアルですね。

さらに「データで見る」のページからは、いろんな種類の統計から横断的にデータを取得できるようになっていて、試しにこのブロクでも何度か取り上げている家計関係のデータをいくつか取り出してみました。

■2人以上世帯のうち勤労者世帯の世帯主収入と世帯主の配偶者の収入の推移
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「2人以上世帯のうち勤労者世帯」というのは、一言でいえば「現役世代」になります。この世代の夫婦合わせた収入額は1997年の54.4万円をピークに減少に転じていることが見て取れます。2011年以降はちょっと持ち直し傾向にありますね。

ただ「世帯主の配偶者」の収入だけを取り出すとちょっと傾向が異なります。

■ 2人以上世帯のうち勤労者世帯の世帯主の配偶者の収入の推移
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夫婦合計で見たときと同様に1997年に一旦ピークを迎えていますが、2006年以降は増加傾向に転じて緩やかながら右肩上がりになっています。要因としては、女性の就業率が高まっていること(専業主婦→パート→正社員)が考えられます。世帯収入を増やすには、収入を増やす余地のある方がより頑張れるようにすることが第一ですね。

■2人以上世帯のうち勤労者世帯の消費支出と非消費支出の推移
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次に支出の推移を見ると、先ほどの夫婦合計の収入ときれいに連動しているのがわかります。ここで非消費支出とは、給与天引きされる税金と社会保険料と考えてほぼ問題ありません(消費支出と非消費支出の一方しかデータがない年は「実支出」から他方を差し引いて算出)。

そして非消費支出だけ抜き出して推移を見てみるとこうなります。

■2人以上世帯のうち勤労者世帯の非消費支出の推移
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収入と同じく1997年をピークにいったん減少していますが、2005年以降上昇に転じて直近ではピーク時とほぼ同じ水準にまで増えています。これは厚生年金保険料などの社会保険の料率が上がってきたことによるものと考えられます。

収入がなかなか回復しない中で天引きされる額だけが増えていけば、使えるお金(=可処分所得)は当然減ってしまいますね。デフレから抜け出せないのも当然といえます。

一方で、企業がもっているお金はどういう状況になっているのか?ということで、国内銀行預金残高のうち、個人預金残高を除いた額の推移を出してみました。
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個人以外なので、主に民間企業が保有している預金の残高ということになりますが、2008年あたりから増加傾向が強まり、直近ではバブル期を超えて過去最高になっています。この「余剰資金」をいかに家計に回していくかが、デフレ解消のポイントになるのではないでしょうか。