昨日、確定拠出年金(DC)の運用に関する専門委員会(第6回)が開催され、これまでの議論を踏まえて事務局である厚生労働省側から政省令等に定める具体的な基準の案が提示されました。当日の資料(こちらに掲載)によるとその内容は以下のようになっています。

1.運用商品数の上限について
  • 政令で定める上限は企業型・個人型とも35本とする。
  • 法令上の上限に関わらず、企業型においては真に必要なものに限って運営管理機関と労使が主体的に設定する。
  • 数え方については、ターゲットイヤー型のファンドのみ1グループで1本とカウントする。
  • 加入者が運用商品を選択をしやすくなるよう、運用商品の全体構成に関する説明のほか、「基本的な運用商品」と「応用的な運用商品」の区分や手数料の一覧表示などの提示の工夫を行う。

2.指定運用方法(デフォルト商品)の設定について
  • 省令においては、法律に定めた「長期的な観点」「物価その他の経済事情の変動により生ずる損失」「収益の確保」についての考慮要素や検討の視点を定める。
  • 「収益の確保」については手数料の視点を盛り込む。
  • 分散投資効果が見込まれる商品も有効である旨を通知で示す。

商品数の上限については、委員会開催直前の日経のニュース(こちら)にあったとおり35本と、これまで議論された幅の中ではかなり多めの本数が提示されました。委員の中にはもっと少ない本数を主張していた人もいましたので、どんな議論が交わされたのか気になるところです。

資料にあるとおり、「加入者が運用商品の選択をしやすくするために、単に運用商品上限数の設定だけでなく、商品の具体的な選定、投資教育、運用指図をしない者への対応や運用商品除外等について、加入者のために労使や運営管理機関等が工夫して取り組む」のが重要になりますが、具体的にそれをどう担保するのかというところまで踏み込んでいかないと、実効性を伴わない可能性があると思います。

デフォルト商品については、バランス型やターゲットイヤー型の設定を後押ししつつも元本確保型を排除しない書きぶりになっているので、これでいくと実際には元本確保型から投資信託への設定の切り替えはあまりなさそうな気がします。

デフォルト商品に関してもう一つ気になったのは、1つの商品しか設定してはいけないという前提で書かれているように思える点です。これは法律の解釈としてそうなるのかもしれませんが、例えば「定期預金50%とバランス型商品50%」というような形で決めてもいいんじゃないかと個人的には思うところです(実際、運営管理機関から加入者に示される「運用モデル」には、そのような資産構成のモデルも含まれている) 。