昨日の「e-Taxで確定申告するには」に引き続き、確定申告書の作成について、医療費控除と寄付金控除(ふるさと納税を含む)をメインに書いていきます。

会社員がこれらの控除を受けるにあたっては、以下の書類を用意しておく必要があります(e-Taxでも書面提出でも同じ)。
  • 年末調整後に受け取った源泉徴収票
  • 病院や薬局でもらった領収書
  • ふるさと納税、その他の寄附の領収書
なお、今年(2016年分)の確定申告からマイナンバーが必要になっているので、マイナンバーが確認できるもの(マイナンバーカードや通知カード)も用意しておきましょう。

※2018/1/7追記:以下、2016年分の確定申告に関する内容ですが、2017年分についても基本的には同じです。

源泉徴収票は2016年分から縦長になって少し様式が変わりましたね。
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ふるさと納税の領収書はA4サイズの1枚紙で届きます。
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ちなみに、我が家で消費される米のほとんどは、阿南町からの「お礼の品」で調達されています^^

あとは「確定申告書等作成コーナー」のページから作成開始をクリックし、作成画面の指示に従って入力していくだけですが、医療費控除と寄付金控除について、少し補足しておきます。

医療費控除の対象・控除額・申告書の作成

医療費控除の対象となる範囲の詳細については国税庁のこちらのページに記載されていますが、必ずしも保険適用対象のものに限定されるわけではありません。治療のための通院費も医療費控除の対象になります。ただし美容目的や予防、健康増進のためのものは対象となりません。

医療費控除は本人の分だけでなく、家族の分もまとめて申告することができるので、基本的には最も収入の多い人(税率の高い人)がまとめて医療費を負担し、申告するのが最も有利です。

医療費控除として所得から控除される額は、1年間に支払った医療費から医療保険等で補てんされた額を差し引き、さらに10万円(注)を引いた額で、最高200万円までです。

注:総所得金額が200万円未満の場合は総所得金額の5%

つまり、家族の分も含めて年間10万円以上の医療費の支払いがあったときに、はじめて控除できます。年10万円というとかなりの金額に思えますが、出産や妊婦検診、入院や手術、子どもの歯の矯正(医療目的のもの)などがあると、超える可能性は高くなります。

申告書への記入は、領収書1枚ごとに1件ずつ入力していくイメージで、枚数が多いと結構大変ですが、数年前から「医療費集計フォーム」というエクセルの様式が用意され、一旦これに入力した後に読み込ませることができるようになったので、若干楽にはなりました(フォームは医療費控除を入力する画面からダウンロードすることができます)。

なお、2017年(来年の確定申告分)からは新たにセルフメディケーション税制というのが始まります。これについては一般用医薬品連合会の特設ページに詳しく書かれていますので、対象となる費用の領収書は保管しておくとよいでしょう。

※2018/1/7追記:「これまで控除の対象とはならなかった健康診断や予防接種にかかる費用も控除できるようになる」という記載は誤りでしたので削除しました。

寄附金控除の対象・控除額・申告書の作成

寄附金控除の対象となる範囲の詳細については国税庁のこちらのページに記載されています。ふるさと納税のほか、例えば日本赤十字社や日本ユニセフ協会への寄附も寄附金控除の対象となります。

寄附した金額のうち、控除の対象となるのは年間2,000円を超える分です。例えば3万円をふるさと納税し、所得税・住民税とも税率が10%だとすると、28,000円×10%=2,800円がそれぞれから引かれることになります。

ただし、ふるさと納税については残りの80%分(22,400円)も「特例分」として住民税から引かれるため、合計28,000円が税金から引かれます。つまり、ふるさと納税で2,000円以上寄附した場合には、金額にかかわらず自己負担分は2,000円になります。

ただしいくら納めても2,000円で収まるというわけではもちろんなくて、一定の金額が上限になります。詳しくは以前書いた「源泉徴収票から読み取るふるさと納税の全額控除の上限」をご覧ください。

申告書の作成については、医療費控除と同様に領収書1枚につき1件ずつ入力していくイメージです。

なお、ふるさと納税には「ワンストップ特例制度」というのがあり、これを利用すると確定申告を行わずに寄付金控除を受けることができます(こちらのページに詳しい説明があります)。ただし、寄附先が6団体以上の場合や、ふるさと納税以外の寄付金控除、医療費控除などで確定申告を行う場合には、この特例は適用されません。

還付金の振り込み

源泉徴収票の金額や各種控除の入力が終わると、戻ってくる税金(還付金)の額が計算されます。あとは振込先の銀行口座を入力し、手続きを完了すると、2~3週間程度で還付金が振り込まれます。

なお、還付金として返ってくるのは所得税に関する減税分です。2016年の収入に対する住民税については2017年6月からの1年間で支払っていくことになるため、住民税に対する減税分については、6月以降の支払額の減少という形で反映されることになります。

というわけで、昨日と今日の2回にわたり、私自身の経験も踏まえながら、確定申告の流れについて紹介しました。最初はなかなか取っつきにくいかもしれませんが、やってみると自分がいくら税金を払っているのか、税金を節約するのにどんな仕組みがあるのかが、よくわかると思います。

確定申告をやったことがないという方は、次回からふるさと納税でやってみてはいかがでしょうか?