9月のライフプランセミナーに先立って実施した、会社員約1000人を対象とする「退職金をベースとした老後の資金計画に関する意識調査」の結果について、いまレポートをまとめているところなんですが、アンケートの中の質問の1つに、
老後の資金計画を考えるにあたって、参考にしたい(今後参考にしたい)情報源や相談相手を3つまで選択してください。
  1. インターネット
  2. 雑誌や書籍
  3. 会社の先輩や同僚
  4. 社内の相談窓口(人事部など)
  5. 親族や友人
  6. 金融機関
  7. 公的機関
  8. 税理士やファイナンシャルプランナー等の専門家
  9. その他
というのがあります。

この中で「その他」を除いて最も回答率が低かったのは…


「社内の相談窓口(人事部など)」。

その次に低かった「金融機関」でも18.4%ありましたが、「社内」はわずか1.6%。退職金のことを正確に知るには人事に聞くしかないはず、にもかかわらずです。ちなみに別の質問で「退職金の額を把握している」と回答しているのは50歳代でも半分以下。人事に対して退職金について聞くことに、いかに強い抵抗を感じているのかが表れています。

一方の人事のほうにも、従業員に対して退職金についての詳細な情報を与えるのには抵抗があるようです。

「思ったよりも低い金額であることを知って不平や不満をもつのではないか」
「転職を考える社員が増えるのではないか」


一時に支払われる報酬としては一番大きな額であるにもかかわらず、給与と違って毎月明細が配られることもなく、普段意識することもないだけに、いざそれを聞いたり伝えたりしようとすると、そのあとにどんな反応が返ってくるかわからないのが、双方にとっての抵抗感につながっているのでしょう。

これがもっとオープンになれば、従業員の側は老後資金の計画をちゃんと立てられるようになり、会社側は退職金の価値を認識してもらえるようになって、双方にとって有益だと思うのですが、これは言ってみれば「文化」の問題であり、少しずつ意識を変えていくしかないように思います。

例えば、今回の確定拠出年金法の改正による個人型DCの拡大を、そのきっかけの1つにできればいいなと思うのですが…。