企業年金連合会では、毎年、確定給付型の企業年金を対象とした資産運用の実態調査を行っています。先日、2015年度の調査結果の概要(速報値)がアップされていました。

この調査では、運用利回りのほか、資産構成割合などについても集計されており、過去からの推移についても確認することができます。

確定給付企業年金の資産構成の推移をみると、この10年間で割合が増加しているのが一般勘定と国内債券で、外国債券も若干増えています。一般勘定は保証利回りのついた運用商品であり、確定拠出年金でいうところの「元本確保型商品」にあたります。2015年度では、この3つでおよそ6割を占めています。

一方、もっとも割合が減少しているのが国内株式であり、外国株式の割合も低下しています。2015年度ではこれらを合わせた株式の割合は資産全体の2割程度であり、運用のリスクを抑える傾向が続いています。

年金の運用は基本的に長期で考えるものですが、退職給付会計のルールにより1年ごとの利回りが企業の業績にも影響を与えるため、 会社によっては単年度の利回りについて「悪くてもここまでに収まるように」という基準を設けているケースもあるようです。

また、調査結果には参考資料として金融市場に関するデータも掲載されています。資産種類別の過去の市場収益率とリスク(30年平均)をグラフにプロットすると、以下のようになります。
20160831
リターン(収益率)を高めるにはリスクを取らなければならないが(外国株式>外国債券>国内債券)、リスクを取ったからといってリターンが上がるとは限らない(国内株式)、ということが端的に表れていますね。もちろんこれはあくまで過去の実績であって、将来もこうなるというわけではありません。