企業年金連合会の共同運用事業について27日に認可が下り、10月3日から事業加入の受付を開始する予定とのことです(詳しくはこちら)。

<共同運用事業とは>
共同運用事業は、「公的年金制度の健全性及び信頼性の確保のための厚生年金保険法等の一部を改正する法律(平成25年法律第63号)」附則第40条第4項第1号ハ及び同項第2号の規定により、企業年金連合会が行うことのできる事業です。
共同運用事業は、小規模の年金資産をまとめて資産規模を大きくすることにより、年金資産運用の効率性、健全性を確保し、ひいては年金基金等の加入員が充実した年金を受け取ることができるよう措置された制度です。

平たく言うと、厚生年金基金制度が原則廃止となったことから、代行部分の資産を国に返して資産規模が小さくなってしまった年金基金のために、連合会が資産運用を引き受けますよということです。連合会の年金資産と一緒にまとめて運用するため、運用にかかる手数料を抑えることができます。

ただし運用の内容も連合会での運用と同一となるため、個別にカスタマイズすることはできません。ですので、共同運用事業そのものが1つの運用商品であると考えてよいでしょう。

共同運用事業の政策アセットミックスは、
  • 債券:80%
  • グローバル株式:20%
という大枠で定められており、債券の代替運用としてヘッジファンドや不動産等も投資対象とされています。

期待リターンは2.6%、リスクは5.1%ということで、信託銀行の標準的なバランス型運用商品でいうと、かなりリスクを抑えたパターンに相当しそうです。

また、共同運用事業は毎月の掛金や給付といった 資金の出入りには対応していないため、年金資産のすべてを運用委託することはできません。当面取り崩す必要のない資金を預ける定期預金のイメージです。

なお、連合会としては共同運用事業を収益事業としては位置付けておらず、当面は事務費の徴収は行わないこととしています。積極的な営業活動は行わず、コストに配慮しながら広報活動を行っていくということです。

個人的には厚生年金基金から新たに移行した企業年金だけでなく、適格退職年金から移行した比較的資産規模の小さい既存の企業年金でも活用できる余地はあるのではと考えていますが、検討にあたっては過去の運用実績や直近の具体的な運用資産の内訳など、より詳細な情報を確認する必要がありそうです。